西蓮の作品には、江戸時代の刀剣書掲載の押形が十口以上もあることから、現存するものも入西に比べて間違いなく多いと推測されます。

『秘談抄』系図には同銘二代ありと記されていますが、同書をはじめとして古来初二代の鑑別を述べたものではないため、事実かどうかは判断しがたいです。

年代についても諸説あり、入西よりは近代的のものがあり、一代限りとすれば鎌倉末期をさかのぼらないでしょう。

とはいえ、昔の銘鑑をみると西蓮に文治元年の作がある、または文和元年の作があるとしています。これは、「短刀 銘 西蓮(文保2年6月1日)」の押形になぞらえて言えば、年紀が読みがたいのでそれをいろいろと読み解いた結果だと考えられます。しかし、この押形を照合して熟考してみると、文保元年とみることが妥当でしょう。

 

諸書掲載の押形と『古今銘尽』説を参考とすると、西蓮の作風は以下のようにみることができます。

姿の特徴として、太刀姿は身幅が細く、寸延びたものが多いです。なかには尋常なものもありますが、総じて反りが深いです。

鎬幅は広めに低く、庵棟も丸棟もあります。短刀は筍反や無反などの尋常なものと、身幅がやや深く反りごころのものとが見られ、庵棟と三ッ棟があります。

地鉄には板目肌が流れ、入西に比べてやや肌立ち、地沸つきます。地斑が交じるものがあり、鉄色が黒味がかるのが特徴です。一伝書に「波平の作風があって鍛が波平よりも冴えている」と称されているのは適切といえるでしょう。

刃文は直刃のほつれ、湾れ調の乱れがあり、沸出来、砂流し、掃掛けかかります。乱れたものには、左の作風と通ずるものも。帽子は小丸に尋常に反るもの、乱込み尖りごころに反って左の源流と肯定されるものが存在します。

棒樋は多く搔流し、樋内に剣を浮彫にしたものが見られます。短刀には素剣、護摩箸、刀樋、腰樋などが多いです。

茎は、太刀の場合は浅く反ったものが多く、短刀は無反が多いです。ともに浅い栗尻または刃上がり栗尻で、鑢は筋違が多く、浅い勝手下がりやきりもあります。

銘はすべて行書体で「西蓮」または「国吉」と二字のもの、「談議所西蓮」「談議所国吉」「筑前国博多談議所国吉法師西蓮」などと長銘のものがあり、二字銘の場合は目釘孔の下方に打ちます。まれに太刀に刀銘のものがあるため注意が必要でしょう。

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