厳島の友成(いつくしまのともなり)

  • 指定:国宝
  • 太刀 銘 友成作
  • 厳島神社蔵
  • 長さ 2尺6寸2分(79.3cm)
  • 反り 6分9厘(2.1cm)

友成は平安時代後期から鎌倉時代初期にわたって同名数工が存在したと思われる。この太刀は刃文が古備前物の特色である小乱れでなく直刃を主調にして匂口がやや締まった出来であり、友成の作中では山本家(国宝)、立石家(重要美術品)、鶯丸(御物)の太刀よりやや時代が下がるものと思われる。保存が極めて良く、地刃の出来の優れたものである。「厳島図会」によると「平宗盛公(1147~1185)太刀」としてこの太刀の図を掲げている。

形状は、鎬造り、庵棟、腰反り高く踏張りがあり、中鋒の太刀である。鍛えは、小板目つみ、地沸細かに交じり、総体に匂口沈みごころに小沸つく。帽子は浅くのたれこみ、先小丸に返る。彫物は表裏に棒樋を掻き流す。茎は生ぶ、先入山形、鑢目浅い勝手下がり、目釘孔二、表鎺下の平地に大振りに「友成作」と銘がある。

(参考文献:日本刀大百科事典より転載・引用・抜粋)

(法量)
長さ 2尺6寸2分(79.3cm)
反り 6分9厘(2.1cm)
元幅 1寸(3.0cm)
先幅 6寸2分(1.9cm)
鋒長さ 9分6厘(2.9cm)

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